新潟艾工場見学

新潟の工場

おはようございます。
大阪泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院です。
先日は1日お休みをいただき新潟まで日帰りで行きました。
目的は艾工場見学です。
以前も佐藤竹右衛門商店さんという新潟の工場は行かせていただきましたが
今度はまた別の艾工場になります。

目次

艾工場見学

前回の佐藤竹右衛門商店さんは写真撮影OKと言われていて
ブログでもご紹介をさせていただきましたが
今回は写真撮影NG&鍼灸師には個別販売していない
メーカーさんへ販売する工場になります。
なので今回はお名前も控えてA工場としてご紹介させていただきますね。

そもそも日本にある艾工場は?

稼働していない場所も含めてご紹介しますね。

新潟
佐藤竹右衛門商店
A工場
釜屋もぐさ本舗
JAひすい工場(製造中止)
ウチダ和漢薬(製造中止)

新潟は5社ありました。
昔はもっとありましたが近年閉鎖された所が増えています。

滋賀
山正
セネファ
亀屋左京商店

茨城
オーエヌ(休止中)

他にも愛媛や富山にもありましたが今は閉業されています。
石臼から艾を作っているのは新潟の工場がメインになっています。
A工場も佐藤さんもどちらも見学に行かせてもらいましたが
ヨモギを集めることが大変になってきているそうです。
昔は農家さんが副業で、雑草刈るような感じでヨモギを採取していたそうですが
農家さんが全国的にも減っているので、ヨモギを集める人が激減し
昔は何もしなくても集まっていたのが今は工場がヨモギ集めを奔走し
畑を作りヨモギの栽培までしないといけないとのことです。
鍼灸師も学生も艾は大切にしないといけませんね。

艾工場見学

実際に工場見学をさせていただきましたが
社外秘も多くあり、お伝えしづらい所も多いので濁してご紹介しますね。

まず艾を作るのは

乾燥→石臼→長通し→唐箕

の流れになります。
鍼灸の国家試験にも出るそうです。
なので、まずは乾燥機から見せて頂きました。
他の会社は燃料やガスで乾燥していますが
A社は薪でしていました。
薪で温度を調節しながら1日乾燥させます。

次に石臼ですが
他社は石臼
と言われなくても石臼と分かりますが
A社は石臼が特徴的でした。
2時間前に乾燥したヨモギに手を入れさせて頂きましたが
まだ温かい状態でした。
ヨモギはもともと体を温める成分があるので、ヨモギ湯などもお勧めできます。
乾燥したヨモギを石臼に入れる体験もさせていただきました。

次に唐箕を見せて頂きました。
前回佐藤竹右衛門商店さんに見学に行かせてもらった時は温灸用艾の製造中のため
唐箕が動いているのを見ることはなかったのですが
今回は初めて動いている唐箕を見ました。
唐箕は回転させながら粉を取る機械で、社外秘になり中を見ることもできません。
唐箕が動いている間は粉埃が凄い出ています。

艾工場見学

総時間30分~60分ほどでこのマスクの汚れになります。
高精製もぐさだと100キロのヨモギから3キロほどになり
ほとんどが艾としては使わない粉末になります。
捨てるのも勿体ないので鳥のえさやサプリメントやお酒に変わるそうです。

艾工場見学

写真は新潟のヨモギの粉末から作っているジンソーダです。
ヨモギだけではなく80種類の野草類を発行させる際に副産物としてアルコールが生成されます。
ヨモギもその中の1つになるみたいです。
唐箕で出来立ての艾を頂きました。

新潟艾工場

鍼灸師あるあるかもしれませんが
艾は色を見て、触って、香りを嗅ぐ
ということをします。
私は色を見て、香りを嗅いでから触ります。

新潟艾工場

今年出来たばかりの艾も頂きました。
上級中級並級になります。
写真では分かりづらいかもしれませんが、色合いが違います。
出来たばかりの艾は香りが良く
数年経った艾より潤い?があります。

新潟艾工場

2年前の艾と出来立ての艾さわり比べもさせていただきました。
写真の艾の量は1.9キロ!
業者販売は15キロからになり個人の鍼灸師ではなかなか買えません。

まとめ

今回見学させていただいたA工場は国産よもぎだけを使いこだわりを持った艾を作られています。
1gの艾を作るだけでも大変苦労されているのがよくわかりました。
乾燥ヨモギ1キロの買取価格も聞かせてもらいましたが
艾を作れば作るほど赤字じゃないかな?と思えるくらいです。
お灸という文化を残すためにも鍼灸師がお灸を使っていかないとだめですね。

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