おはようございます。
大阪泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院です。
9月半ばになりましたがまだまだ暑さが残っています。
ここ最近来院される方で自律神経失調症の方が多くなっています。
暑さだけではないかもしれませんが、暑さも自律神経失調症になる原因になるかもしれません。
今回は暑さと自律神経の乱れについてご紹介します
暑さと自律神経失調症

暑い日が続くと私たちの身体にさまざまな影響を及ぼします。
特に自律神経系は、気温の変化に敏感に反応し、バランスが崩れることで体調不良を引き起こすことがあります。
そもそも自律神経とはなんなのか?
も含めてご紹介させていただきますね。
自律神経とその役割とは?

自律神経とは?
自律神経系は、交感神経と副交感神経の2つから成り、心拍数、消化、発汗、体温調節など、意識的にコントロールできない身体機能を調整します。
交感神経は「活動モード」として働き、ストレスや緊張時に活性化します。
一方、副交感神経は「休息モード」として、リラックスや回復を促します。健康な状態では、この2つがバランスよく働いていますが、外部環境やストレスによってその均衡が崩れることがあります。
暑さが自律神経に与える影響
日本の夏は高温多湿で、特に近年は猛暑日が増加しています。
このような環境は、自律神経に以下のような影響を及ぼします。
・体温調節の負担増加
暑さにより体温を維持するために、発汗や血管拡張が活発になります。
これらは自律神経が司る機能であり、過度な暑さは交感神経を過剰に刺激します。
長時間の高温環境では、自律神経が疲弊し、めまい、倦怠感、頭痛などの症状が現れることがあります。
・睡眠の質の低下
夜間の高温は副交感神経の働きを妨げ、深い睡眠を阻害します。
睡眠不足は自律神経のバランスをさらに乱し、疲労感やイライラ、集中力低下を引き起こします。
・脱水と電解質バランスの乱れ
発汗による水分やミネラルの喪失は、自律神経の調節機能を乱す要因となります。
特に、ナトリウムやカリウムのバランスが崩れると、筋肉の痙攣や不整脈が起こる可能性があります。
・ストレスレベルの上昇
暑さは心理的ストレスも増加させます。
イライラや不安感が高まると、交感神経が優位になり、自律神経失調症のような症状(動悸、息切れ、不眠など)が現れることがあります。
これらの影響は、個人差や体調、年齢によって異なりますが、特に高齢者や基礎疾患を持つ人は暑さの影響を受けやすい傾向があります。
最近の高齢者は冬場に電気毛布を使うことが多くなり、夏場でも電気毛布を使う人も増えているとか。
夏場でも寒いと言われて、電気毛布を使いますが寝ている間は身体を冷やすのでずっと温かい電気毛布は身体には合わないと言われています。
昔は湯たんぽなど寝るときは温かいけど、段々と冷めてくる
方が身体の機能と合っているのでしょうね。
鍼灸と自律神経の関係

鍼灸と自律神経の関係
鍼灸は、古代中国に起源を持つ伝統医療で、現代でも自律神経の調整に有効とされています。鍼や灸を用いて特定のツボを刺激することで、身体のバランスを整え、自然治癒力を高める効果が期待されます。
以下に、暑さによる自律神経の乱れに対する鍼灸の効果を具体的に説明します。
・自律神経のバランス調整
鍼灸は、交感神経と副交感神経のバランスを整える効果があるとされています。
例えば、背中の「心兪(しんゆ)」や「肝兪(かんゆ)」といったツボは、ストレスや過労による交感神経の過剰な活性化を抑え、副交感神経を活性化させることでリラックス効果を促します。
これにより、暑さによるイライラや不眠の改善が期待できます。
・体温調節機能のサポート
暑さで負担がかかる体温調節機能を、鍼灸がサポートします。「合谷(ごうこく)」や「足三里(あしさんり)」といったツボは、血流を改善し、発汗や体温調節をスムーズにする効果があります。これにより、熱中症の予防や暑さによる疲労感の軽減が期待できます。
・睡眠の質の向上
暑さによる不眠に対して、鍼灸は有効なアプローチを提供します。「安眠(あんみん)」や「神門(しんもん)」といったツボを刺激することで、心地よいリラックス状態を促し、深い睡眠をサポートします。これにより、自律神経の回復が促進され、翌日の活力につながります。
・ストレス軽減とメンタルヘルス
暑さによる心理的ストレスに対して、鍼灸は心身のリラックスを促します。「内関(ないかん)」や「太衝(たいしょう)」といったツボは、不安やイライラを軽減し、精神的な安定をもたらします。これにより、暑さによるストレスが原因の自律神経の乱れを緩和できます。
鍼灸の科学的根拠と実際の効果

近年、鍼灸の効果は科学的な研究でも注目されています。例えば、鍼刺激が脳内のセロトニンやエンドルフィンの分泌を促進し、リラックス効果をもたらすことが報告されています(日本鍼灸学会の研究など)。また、血流改善や筋肉の緊張緩和により、自律神経のバランスが整うことが示されています。
これらの効果は、暑さによる身体的・精神的ストレスを軽減するのに役立ちます。
実際の施術では、鍼灸師が患者の体質や症状に応じてツボを選び、鍼の深さや刺激の強さを調整します。
暑さによる症状が強い場合、週1~2回の施術を数週間続けることで、効果を実感しやすくなります。
日常生活での自律神経ケアと鍼灸の併用
鍼灸の効果を最大限に引き出すためには、日常生活での工夫も重要です。以下のポイントを意識することで、暑さによる自律神経の乱れを軽減できます。適切な水分補給
こまめに水分や電解質を補給し、脱水を防ぎます。スポーツドリンクや経口補水液が有効です。
・涼しい環境の確保
エアコンや扇風機を活用し、室内の温度を適切に保ちます。特に夜間の睡眠環境を整えることが重要です。
・適度な運動
早朝や夕方の涼しい時間帯に軽いストレッチやウォーキングを行い、血流を促進します。
・リラックス時間の確保
瞑想や深呼吸を取り入れ、副交感神経を活性化させます。
まとめ
鍼灸はこれらの生活習慣と組み合わせることで、より効果的に自律神経のバランスを整えます。
例えば、定期的な鍼灸施術を受けながら、ストレス管理や睡眠環境の改善を行うことで、暑さへの適応力が向上します。
暑さは自律神経に多大な影響を及ぼし、体温調節、睡眠、ストレスレベルなどに問題を引き起こす可能性があります。
鍼灸は、ツボへの刺激を通じて交感神経と副交感神経のバランスを整え、暑さによるを軽減する有効な手段です。
科学的にもその効果が支持されており、日常生活の工夫と組み合わせることで、より健康的な夏を過ごすことができます。
鍼灸を始める場合は、信頼できる鍼灸師に相談し、自身の体調や症状に合わせた施術を受けることをお勧めします。
暑さに負けない身体作りを、鍼灸と賢い生活習慣でサポートしましょう。
鍼灸の事なら泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院までご相談ください。
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