おはようございます。
大阪泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院です。
今日は縁里庵かつもと鍼灸院でも使っている督脈通陽法のご紹介です。
自律神経失調症に使う督脈通陽法ですが説明をしていなかったことを思い出し
書きまとめてみる事にしました。
督脈通陽法とは
督脈は陽のエネルギーの海です。
督脈を通すことで、全身に気を巡らせることができ、陽の海からエネルギーが海き出してきます。
そのため、督脈を通すことができれば、補気に相当する効果を得ることができ、同時に全身の気の流れを調整することができるのです。督脈にはこのような特性があることから、治療の最初に「督脈通陽法」と呼ばれる方法を用いることで、様々な疾患に対する鍼灸施術の効果をより高めることができます。督脈通陽法は、化学反応を促進させる触媒のような効果を発揮することで、他の経穴を用いた治療の効果を高めてくれるのです。
私は、この督脈通陽法を中医師の邵輝先生にご教授いただきました。邵輝先生の祖父は
山東省の老中医で、督脈通陽法はお祖父様が得意としていた手法です。お祖父様は、事情により山東省を一時期離れたことがあり、その時、従来の自分の鍼灸施術の効果が悪くなって困ったという経験をされたとのことでした。そして、山東省の気候は比較的に日本の気候と似ています。
日本は国土が南北に長いことから、その気候は亜寒帯から亜熱滞まで多彩ですが、四方を海に囲まれ、比較的に湿度が高いことをひとつの特徴としています。
そのため、気候に起因した湿邪が存在するということが、日本人を取り巻く環境の大きな特徴です。そして、さらに冷房や冷蔵庫の普及、生ものを食する食生活などの生活習慣上の要因により、日本人は外因としての湿邪の影響を多分に受けやすい環境に置かれています。灸法を用いた督脈通陽法は、体内から湿邪を追い払うことに対してもおすすめできます。
藤井正道先生の著書「灸法実践マニュアル」から引用させていただきました。
藤井先生に督脈通陽法を習い当院でも行うようになりました。
督脈とは?

そもそも督脈とは何?と思われる方が多いと思います。
鍼灸師や鍼灸学生には聞き慣れた督脈ですが
一般の方には意味が分からないと思います。
督脈(とくみゃく)とは、背骨の正中線(体の背面の中心)を通り、全身の陽気を統括する重要な経脈(奇経八脈の一つ)です。
陽気の海:「陽脈の海」とも呼ばれ、全身にあるすべての陽経の気を総督・統括しています。
走行(流注):下は骨盤底(会陰部や尾骨付近)から始まり、背骨(脊柱)に沿って首を通り、頭のてっぺん(百会)を経て、額・鼻を通って上歯茎(齦交)に至ります。
陰陽のバランス:体の前面を走る「任脈(にんみゃく)」と表裏一体となって働き、全身の気血や陰陽のバランスを保ちます。
自律神経とリラックス:背中を温めることや、督脈上のツボへの施術は自律神経の緊張を和らげ、心身をリラックスさせる効果があります。
冷えや疲労の改善:全身に陽気が巡るため、冷え性の改善や血行促進、気力の回復に役立ちます。代表的なツボ(経穴):頭頂部にある「百会(ひゃくえ)」や、第2・第3腰椎の間にある「命門(めいもん)」などが有名で、それぞれ頭痛や冷え、腰痛などに用いられます。
督脈通陽法のやり方


灸法実践マニュアルでは、台座灸や灸頭鍼が掲載されていましたが
私が習った時は大きなクリップを棒灸に挟むというやり方でした。

この方法なら棒灸を2本~3本(真ん中は短い棒灸)を使うことで督脈通陽法が出来ます。
縁里庵かつもと鍼灸院でも使っていました。
しかし欠点もあり、クリップの閉める力が強いため長い事置いておくと棒灸の先端が落ちる事があり
毎日使うなら問題はないかもしれませんが、たまに使うだけなら危ないこともありました。
中国で良い道具がないかな?と探していると見つけました。

写真撮影のために切り艾を使用していますが、普段は棒灸を使っています。
心地よい熱感で眠たくなる方も多い督脈通陽法です。
自律神経失調症などの症状の方によく使います。
督脈通陽法を行うにあたって皮膚温がどれだけ上がるのか?
を調べたことがあります。
サーモグラフィーカメラを使い患者さんに協力していただき計測してみました。
32℃→38℃と温度上昇しました。
38℃の皮膚温の感覚を手に覚えさせて、皮膚温が38℃になるように督脈通陽法を行うようになりました。
まとめ
督脈通陽法をご紹介しましたが
中国では日本でいうほぐし屋さんという感じで無免許のマッサージのように中国では行うところもあると話は聞いています。
中国での鍼灸は医師以外行ってはいけないですが、お灸はせんねん灸のように日本と同じで家庭でも行われています。
日本との違いは日本の鍼灸師でも使わないお灸を一般人が行っている場合があるということです。
督脈通陽法も鍼灸師のほとんどは知りませんがほぐし屋さんの様な無免許マッサージのお店でも行っているというのはお灸文化の深さの違いかもしれませんね。
お灸=熱い
と思っている方に一度督脈通陽法受けてみてほしいです。
お灸の事なら泉佐野市で鍼灸専門の縁里庵かつもと鍼灸院までご相談ください。

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