おはようございます。
大阪泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院です。
今日は皮膚刺絡をご紹介します。
刺絡は三稜鍼という特殊な鍼を刺し
瘀血（おけつ）を出すやり方になります。
瘀血を出す事により血流改善を行います。
皮膚刺絡とは
皮膚刺絡とは、井穴刺絡と細絡刺絡以外の刺絡鍼法を指します。具体的な目標としては
引用元:日本刺絡学会
皮膚や筋に異常があるが、付近に細絡が見つからない場合で、圧痛・硬結・皮膚の変化（黒ずみ・暗赤色・紅点）
緊張・掻痒・腫脹・発赤・熱感・水疱などが目標となります。
特定の経穴の主治症を根拠とする1選穴としては、例えば解熱には大椎・耳尖・眼病には太陽・攅竹などである。
また、臓腑経絡説に基づき、経絡や経筋の流注上から選穴する。例えば腰背部には委中、肺熱による咳嗽には尺沢
肝火による頭痛には百会などである。
これらの目標に三稜鍼を用いて刺絡し、吸角または手指による圧迫でうっ血を去り、気を循環する方法が皮膚刺絡である。
瘀血とは
瘀血（おけつ）とは、伝統的な東洋医学や中国医学などで用いられる概念です。
この用語は、血液が体内の経絡（エネルギーの流れを通じてつながる経路）
や組織の中で滞留し、正常な流れを妨げる状態を指します。
瘀血の考え方は、血液の循環が円滑でない場合に生じるとされ、以下のような状態や症状に関連付けられます
外傷や内出血：怪我や打撲、手術などによって血液が組織内に滞留することを指すことがあります。
慢性的な疾患：長期間の炎症や循環障害によって、血液が組織に滞留することがあると考えられます。
血行不良：血液の流れが滞って、経絡や組織に必要な栄養や酸素が十分に供給されない場合にも
瘀血と関連付けられることがあります。
伝統的な東洋医学では、瘀血が体内に滞留することで、痛み、腫れ、こわばりなどの症状が引き起こされるとされます。
瘀血を改善するためには、血液の循環を促進する方法が用いられます。
その中には、刺絡（皮膚刺絡、井穴刺絡、細絡刺絡）、漢方薬、鍼灸療法などが含まれます。
皮膚刺絡とカッピングの違い
以前ご紹介した吸い玉とカッピングの違いでも書かせていただいていますが
吸い玉（刺絡）は鍼灸院
カッピングは整骨院やエステ、整体
になります。
刺絡は学校では習わない事が多く
鍼灸院でも取り扱える院は少ないです。
カッピングを行うと悪血が集まり、悪いほど痕が残る
とは言われていますが
実は間違いです。
悪血は悪ければ悪いほど集まらない
が経験上多いです。
吸い玉を使い真空状態にしているのに
うっ血しないのはそもそもおかしいのです。
刺絡とカッピングの違い～皮膚温～
刺絡とカッピングの前後で皮膚温が変わるのか？
計測してみました。
今回は腰部に刺絡とカッピングで皮膚温の上昇を比べてみました。
この方は頭部と肩部を刺絡後
左腰部に刺絡
右腰部にカッピングを行いました。
刺絡前:34.1度
刺絡後:34.2度
カッピング前:34.5度
カッピング後34.7度
この方は肩首背中腰と小鍼刀を行い
最後に左腰部に刺絡と右腰部にカッピングを行いました。
刺絡前:35.1度
刺絡後:35.3度
カッピング前:35.4度
カッピング後35.2度
両社とも誤差の範囲だと思いますので
刺絡のみ、カッピングのみでは皮膚温の上昇は今回の実験では認められなかったです。
刺絡とカッピングでは皮膚温の差はないかもしれません。
しかし、鍼を行いながら刺絡を行うと温度上昇が認められました。
刺絡と刺鍼前:33.7度
刺絡と刺鍼後35.3度
鍼を刺すだけでも温度上昇があるので、刺絡は関係ないかもしれません。
こちらの写真は鍼を刺して最大5分間で何度皮膚温の上昇が行われるか？
実験した写真です。
31度から35度まで皮膚温の上昇が確認できます。
鍼を刺すだけでも皮膚温の上昇あり、またお灸を持つだけでも皮膚温の上昇があります。
血流改善には鍼灸＋瘀血を取る刺絡を行う事が重要です。
まとめ
刺絡は刺絡のみで行うよりは鍼灸を併用した方が効果が高いです。
刺絡は大雑把な施術で、悪い所を大雑把に取り
鍼灸で細かな調整を行う
と言われています。
刺絡だけを行うより鍼灸を行った方が
どちらの効果も高める事が出来ます。
刺絡を行える鍼灸院は泉佐野市ではほとんどありませんので
刺絡で瘀血の改善や体調不良の改善をするなら
縁里庵かつもと鍼灸院までご相談ください。
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