新時代の健康法~治療から養生へ~

養生

おはようございます。
大阪泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院です。
『治療から養生へ』
というタイトルで今回はご紹介をさせて頂きます。
日本は国民健康保険があるために身体のメンテナンスという考えが弱い国になりますが
病気になってから治療をするより、病気にならないように気を付けておく方が
金銭的にも良いですし、身体の負担や精神的にも良いですよね。
今日はそういった内容をご紹介させていただきます。

目次

国民皆保険制度の限界

国民健康保険

現代社会において、医療費の高騰は深刻な問題となっています。
日本では高齢化が進み、慢性疾患や生活習慣病が増加する中、医療費は年々増大している。
令和4年度の国民医療費は約46兆6967億円に達し、過去最高を記録しました(健保ニュース)。
日本の税収は75兆2320億円で、半分以上は医療費に消えています。
この背景には、過剰な医療介入や薬物依存、病院中心の治療モデルが影響しています。
泉佐野市で以前行っていた医療介護福祉の集まりで「森のけあかふぁ」で、その時に熊取で在宅治療を行っていた医師に講演を依頼しました。
医師曰く病院での高齢者の治療は月140万かかり、在宅なら70万円に抑えれる
だから国は在宅での介護を勧めています。

病気や年齢で、すでに寝たきりになっているのは難しいかもしれませんが
現在元気に動けている方に予防や自己管理による「養生」が重要になってきています。
東洋医学の一翼を担う鍼灸は、施術だけでなく養生の手段として、身体のメンテナンスに有効なアプローチをする事ができます。

医療費が高騰する理由は?

養生

医療費高騰の背景と課題日本の医療費高騰の主な要因は
高齢化と生活習慣病の増加です。
2025年には団塊の世代が後期高齢者となり、医療・介護需要がピークに達する(いわゆる「2025年問題」)。
糖尿病や高血圧、心疾患などの慢性疾患は、長期間の薬物療法や入院治療を必要とし、医療費を押し上げます。
また、現代医療は対症療法に重点を置き、症状を抑えるための薬や手術に頼りがちである。
これにより、根本的な体質改善や予防が後回しになり、結果として医療費が増大する悪循環が生じています。
さらに、過剰診療や不要な検査も問題になっています。
患者側も「病院に行けば治る」という意識が強く、軽い不調でもすぐに医療機関に頼る傾向があります。
これが、医療資源の浪費や待ち時間の増加を招き、システム全体に負担をかけていたりします。
最近は薬がない
とよく言われていますが国も財源がないため薬メーカーに少しでも安くするように単価を下げています。
薬メーカーも売り上げがないものはどんどん生産中止にするので、薬がなくなっていきます。
加えて、ストレス社会や運動不足、食生活の乱れによる健康悪化が、若年層でも生活習慣病を増加させ、医療費のさらなる増大を助長しています。
このような状況下で、治療中心の医療から、予防や自己管理を重視する「養生」へのシフトが求められています。

例えば高血圧は生活習慣病の一つですね。

高血圧は、喫煙と並んで、日本人の生活習慣病死亡に最も大きく影響する要因です。もし高血圧が完全に予防できれば、年間10万人以上の人が死亡せずにすむと推計されています。高血圧自体は、過去数十年で大きく減少しましたが、今なお20歳以上の国民のおよそ二人に一人は高血圧です。
引用:厚生労働省健康日本21アクション支援システム

病院に行くと高血圧を下げる薬を処方されると思います。
高血圧の原因は食事や運動不足なので、薬で押さえるより
まず食事を野菜中心にする、運動をするなど生活を改善する事が重要になります。

養生とは

養生

養生とは、病気にならないよう日々の生活の中で身体を整えることです。
東洋医学の考え方に基づく鍼灸は、この養生の概念を体現し、身体のバランスを整えることで健康を維持・増進する手段として注目されています。

鍼灸と養生の関係

鍼灸と養生/泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院

鍼灸は、経絡やツボを通じて身体の気・血・津液の流れを調整し、自然治癒力を高める東洋医学の治療法です。
西洋医学が局所的な症状に焦点を当てるのに対し、鍼灸は全身のバランスを整えるアプローチを取ります。
これにより、肩こり腰痛だけでなく、不眠ストレス、消化器系の不調、不妊症など、幅広い症状に対応可能になります。
鍼灸の最大の特徴は、治療だけでなく予防や養生にも効果を発揮することです。
例えば、定期的な鍼灸施術は、身体の微妙な不調を早期に発見し、大きな病気へと進行するのを防ぎます。
東洋医学では「未病」という概念があり、病気として明確に診断される前の段階で体調を整えることが重視されています。
これは、現代の予防医学とも通じる考え方です。
鍼灸による定期的なメンテナンスは、免疫力の向上やストレスの軽減を通じて、生活習慣病のリスクを低減し、結果として医療費の抑制にもつながります。
また、鍼灸は副作用が少なく、薬物療法に依存しない点でもメリットです。
西洋医学では、痛みや不調に対して鎮痛剤や抗うつ薬が処方されることが多いが、長期間の使用は副作用や依存のリスクを伴う。
鍼灸はこうしたリスクを回避しつつ、身体の自己調整機能を高めるため、持続可能な健康管理法として適しています。
実際に身体の不調や痛みが慢性的に続いてしまうと寿命が短くなるという話もあります。
普段から身体のメンテナンスや養生が大切になります。

養生の時間を作る

養生

身体のメンテナンスの重要性現代人は、忙しい生活の中で自分の身体と向き合う時間を取ることが難しい。
運動不足や不規則な生活、ストレスが積み重なり、気づかぬうちに身体のバランスが崩れることが多いです。
これが慢性疾患やメンタルヘルスの問題を引き起こし、医療費の増大につながります。
こうした状況を打破するためには、日常的な身体のメンテナンスを行うことが重要です。
身体のメンテナンスとは、食事、運動、睡眠といった生活習慣の改善に加え、定期的な健康チェックやストレス管理を行うことである。
鍼灸は、このメンテナンスの一環として、身体の状態を整える効果的な施術方法です。
例えば、ストレスによる自律神経の乱れは、頭痛や不眠、消化不良を引き起こすが、鍼灸は副交感神経を活性化し、リラックス効果をもたらします。
また、定期的な施術により、血流やリンパの流れが改善され、疲労回復や免疫力向上が期待できます。
さらに、鍼灸は患者自身の身体への意識を高める効果もあります。
施術中に身体の状態を詳しく説明されることで、患者は自分の不調の原因や生活習慣の問題に気づきやすくなる。
これが、自己管理の意識を高め、養生の習慣を育むきっかけとなります。
実際、鍼灸を受けた患者さんの多くは、生活習慣の見直しや運動の習慣化に取り組むようになるケースが多いです。
病院で鍼灸をしていましたが、生活習慣の見直しをする患者さんは少なかったです。
病院は負担額も少ないため、通いやすいのもあるかもしれません。

鍼灸と養生が普及すればどうなるの?

鍼灸と医療費削減の可能性鍼灸を活用した養生が普及すれば、医療費の削減にも寄与する可能性がある。
例えば、米国では鍼灸が慢性疼痛の管理に有効であるとして、医療保険の適用範囲が広がっています。
日本でも、一部の健康保険組合が鍼灸を保険適用とする動きがあるが、まだ限定的です。
日本では施術1回で保険請求なら1500円支給されます。
患者負担額は500円(3割負担の場合)なので、1時間の施術を保険で行うと
鍼灸院は大赤字になります。
時給1500円なら良いんじゃない?と思うかもしれませんが
土地代、電気代(エアコンやストーブ)道具代など
を計算すると最低賃金を大きく下回ります。
もし鍼灸が広く保険適用(金額も増額)となり、予防医療の一環として普及すれば、病院への受診頻度や薬の使用量が減り、医療費全体の抑制につながります。
病院で風邪の診療では自己負担額は3000円程度(3割負担の場合)と言われています。
もちろん検査項目で増減しますが。
3000円だとすると実際にかかっているのは10000円近くになります。
鍼灸で保険で5000円(自己負担1500円)で、受けれるようになると
健康な方がもっと増えると考えています。

企業と鍼灸

また、企業や地域コミュニティでの鍼灸の導入も有効です。
例えば、企業が従業員向けに鍼灸プログラムを提供することで、ストレス関連疾患や腰痛による欠勤が減少し、生産性向上が期待できます。
うつ病で退職や欠勤も鍼灸を続けていることで減らすことが出来ると考えています。
地域の健康増進プログラムに鍼灸を取り入れることで、高齢者の健康維持や介護予防にも寄与する。
これらは、長期的には医療費や介護費の削減につながります。

まとめ

医療費の高騰は、現代社会が直面する大きな課題です。
治療中心の医療から、予防と養生を重視する考えに転換が求められています。
鍼灸は、身体のバランスを整え、自然治癒力を高めることで、養生の実践に大きく貢献できます。
その副作用の少なさや全身へのアプローチは、現代人の健康管理に適しており、医療費削減の可能性も秘めている。
個人レベルでの生活習慣の改善と、鍼灸を活用した定期的なメンテナンスが、持続可能な健康社会の実現につながります。
養生の文化を現代に蘇らせ、鍼灸をその中心に据えることで、健康で豊かな未来を築くことができると考えています。
お身体の施術や養生の事でしたら大阪泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院へご相談ください。

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