おはようございます。
大阪泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院です。
今日は鍼灸院で使う棒灸用の道具をご紹介します。
縁里庵かつもと鍼灸院でも使っている道具もご紹介します。
棒灸道具とは?
棒状のお灸を固定するための道具です。
棒灸は手で持って上下左右に動かすことで温度差を作ることができますが
付きっきりになることがデメリットになるために棒灸道具を使い
固定して同じ場所を温めます。
中国では1時間、2時間温めることがありますが
日本では10分~30分
が多いと思います。
棒灸は日本ではそこまで種類はないですが
中国では多くの種類が販売されていて
モグサ100%の棒灸や漢方が入っている棒灸など
種類も豊富に取り扱われています。
効果の違いは実験したことがありませんが
漢方薬の煙は効果も高いかもしれませんね。
以前棒灸の火消つぼで何度か火が消えていないことがあり
火が消えないとどうなるのか?実験してみました。
私は中国で購入してきた棒灸を使っているので上と下で太さが違うことが多く
消えないことがたまにありました。
日本で販売している棒灸はたぶん誤差は少ないと思います。
ただ、火消つぼに灰が溜まっている場合は棒灸が真空状態にならず
火が消えないことが想像できます。
今回の実験では灰が溜まった状態の実験で試しています。
最近は百均で金属の入れ物を購入してきて
真空状態を作り火を消しています。
数年使っていますが今のところ火が消えなかったことはありません。
ヘルパー
新米のころ(学生の時も?)お勧めされて使っていたヘルパーという棒灸道具です。
横の金具はコケやすいのでタオルに引っ掛けたり、紐で固定する為に取り付けています。
丸型の棒灸器は安定性が良くないので、タオルなどで固定する方が使いやすいです。
底は網がないので灰が落ちる可能性があります。
何度か失敗した記憶があります。
棒灸ホルダー
名前は忘れました(ご存じの方教えてください)
棒灸道具です。
このタイプはゴムが上部についていて、金属で固定しない珍しいタイプです。
棒灸を入れる時や抜くとき(下から抜けば大丈夫)が先端が取れる場合があります。
昔何度か失敗して、火がついている棒灸の先端を床に落としたことがあります。
カマヤペット
釜屋さんが販売しているカマヤペットです。
個人的にはそんなに使ったことがありませんが
上記の棒灸道具と同じようなタイプになります。
市販の棒灸とは違いカマヤペット専用の棒灸を使います。
金属やゴムで棒灸を止める
のではなく、棒灸の外側で調整するタイプになっています。
火を消す道具もついています。
らくらく温灸器
現在も販売している棒灸器です。
取っ手がついていて取り外しも出来ます。
手で持って使用することができますが、お腹にする時は不安定になるので
取っ手は外した方が使いやすいと思います。
上記と同じで底に網はありません
手作り棒灸道具
鍼灸師の先生が作られている棒灸道具になります。
底には網があり、取り外しが出来ます。
棒灸の灰を落とすには1度棒灸道具から取り
灰を落とし再度入れる事が必要との事です。
網の有り無しで温度が変わる為
強めが希望の人は網を外した方が良いと言われていました。
個人的には安全性も考えると網ありの方が良いと考えています。
手作り棒灸道具2
こちらも手作りの棒灸道具になります。
通常の棒灸よりかなり細く
市販品ではなく、手作りの棒灸になります。
通常の棒灸よりかなり細いのが分かると思います。
頂き物ですが勿体なくて使えていません。
紙たばこ?を作るキットで棒灸を作れるそうです。
底には網もあり安全性も考えられています。
中国棒灸道具
ここから中国の棒灸道具のご紹介です。
中国では棒灸の道具が豊富に取り扱いされています。
このタイプの道具は松竹梅のように値段で質が変わります。
写真の棒灸道具は金属で蓋を閉めるタイプで、使い勝手は良くないです。
強く押せば閉まりますが
少し硬く、音もあります。
ペンチなどで調整すると使いやすくはなりますが
金属部分で指を切ったことがあるので、あまり使わなかったです。
安い道具は材質は悪く使いづらい、高い道具は材質も使い勝手も良いという分かりやすい商品です。
底には網があり火傷のリスクを減らしてくれます。
中国棒灸道具2
先ほど紹介した松竹梅の梅の棒灸道具になります。
こちらは前店舗のオーナーが中国人で、定期的に中国に買い出しに行っていると伝えると
定期的に帰るからついでに買ってきてあげる(手数料払え)と言われ
お試して1度頼んだことがありました。
松竹梅の松の商品のパンフレットを写真で撮り
買ってきてもらうと梅でした。
商品が違うと伝えると「安いから良いだろ」と言われた思いで深い道具です。
蓋も硬く締まりづらく
材質も粗悪です。
上記の道具と明らかに違うのは
横についている紐の部分です。
上記の道具は紐を簡単に取り外しができますが
こちらの商品はゴムから外さなければいけません。
長さ調節しやすいと考えるとよいかもしれませんが
少し外しつらいので臨床では使えません。
少しでも安い方が良い
という方向けかもしれません。
中国棒灸道具3
個人的によく使っている棒灸道具になります。
上記の道具より品質がよく使いやすいです。
写真では見にくいかもしれませんが
磁石式になっていて開閉も簡単になっています。
棒灸は長時間使うことが多いので
蓋を外し灰を落とし再設置しやすい方が個人的にはお勧めしています。
長年使っていると磁石もよく分からず真っ黒になります。
外側に金具がありますがゴム紐が付属していて
腕や腰に固定できるようになっています。
私は使っていないのですぐに捨てていますが。
よく見ると割れてきているのが分かると思います。
そろそろ寿命に近づいていますが数年毎日使っているのに良く持っています。
8連中国棒灸道具
このタイプは種類が豊富で、2連、4連と棒灸を使える種類があります。
昔2連も買ったと思いますがどこかにやってしまいました。
使ってみると高火力で気持ちが良いですがめちゃくちゃ煙が出ますし、棒灸を消すのも大変だったりします。
さすがに8本一気に消すほど火消しつぼは所持していません。
何種類あったかは記憶に無いですが
金属タイプの蓋なので、閉めるには少し力がいります。
中国棒灸道具4
棒灸が短くなってくると使いづらくなるので、自分用に使っているのが
こちらの道具になります。
短くなった棒灸を真ん中に置き
蓋を軽く締め使用します。
棒灸がまっすぐではなく
斜めになることで温度が上がりやすくなるのか
熱くなることが多いので、患者さんには使っていません。
自分用のセルフケア道具になります。
最近は督脈通陽法に残りの棒灸を使うことが増えて
使用回数は減っています
撮影用に切りもぐさを使用していますが
臨床では短くなった棒灸を6本使います。
棒灸が足りない場合は新品の棒灸を半分に切り
6本使うことが多いです。
雷火灸
棒灸よりも太い雷火灸という道具になります。
太さで言えば棒灸の5本分?くらいあるのでしょうか。
中国に留学していた先生も知らないと言われたので、中国でも地域的に使われているのかもしれませんね。
熱そうと思いますが意外とマイルドなので使いやすいですが煙は凄いです。
雷火灸は手で持って使う事が多いイメージですが棒灸道具タイプも売っています。
雷火灸専用の火を消す道具も売っていますが
アルミホイルで押さえつけて真空状態にする(時間はかかりますが)
と消えるのでそちらで良いかもしれません。
雷火灸は太いため外れないように留め具がついているのが特徴です。
雷火灸も底に網があります。
中国製は安全性を考えていない商品も多いですが
この辺りはよく考えられています。
銅の棒灸道具
銅製?の棒灸道具です。
これは中国で購入してきた道具ですが
購入する前から問題点がわかっていましたが
見栄えが良いから購入しました。
棒灸を使っていると道具自体が熱くなるという欠点があります。
それなりに蓋も本体も重みがあるので、金具などはついていません。
なので横に傾けると外れやすいです。
この商品にも網がついていて
他の棒灸道具との違いは底が〇が複数あるということです。
皮膚に感じる温度は低くなりますが本体が熱くなります。
プラスチック棒灸道具
今までご紹介してきた棒灸道具よりも軽く携帯に便利な棒灸道具です。
コンパクトなのに実は棒灸火消しも付属しています。
火が消えるかは試したことはありませんが
容器が溶けないのか?
心配にはなります。
この商品にも底には網があります。
安全性を考えているのか考えていないのか中国の製品はよくわからないことも多いです。
まとめ
最近は煙が出る棒灸をあまり使わない先生も多いとは思います。
煙が出ない炭化棒灸も販売していますが、モグサの棒灸より温度は高く、単価も高いです。
中国製の炭化灸も何度も購入したことがありますが質は日本の炭化灸のほうが高いです。
煙が嫌な方は炭化棒灸のほうが良いと思います。
棒灸を使った道具は他にもありますが
今回は固定できる棒灸道具を中心にご紹介させていただきました。
これから湿気が多くなる季節は棒灸がお勧めしています。
大阪は湿気の多い土地になるので、棒灸で身体を温めて
余分な水分を飛ばすことも大切だと思います。
昔からお灸が日本で親しまれていたのは
日本という湿気の多い土地とお灸との相性が良かったから
だと思っています。
現在はお灸の煙が嫌がられることが多いですが
お灸にしかできない効果もあると考えています。
お身体の不調がある方はお灸という選択肢もお勧めしています。
大阪泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院までご相談ください。
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