おはようございます。
大阪泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院です。
今日は不眠に効果的と言われる失眠(しつみん)のご紹介です。
失眠は比較的新しく発見されたツボで、1959年に中国で紹介されたツボです。
失眠は不眠症の事で、不眠症に効果的だからという意味で命名されました。
日本の医師、代田文彦先生は「ちょっとしたストレスによる一時的な不眠などは、失眠のツボにお灸をすればケロリと良くなることが多い」と述べられています。
失眠は奇穴と呼ばれるツボになります。
奇穴(きけつ)とは、十四経にも属さず単独で存在するもので独特の効果を持っている。
経外奇穴ともいわれる。
阿是穴(天応穴、不定穴とも)という名前で、
孫思邈の『備急千金要方』に記載されている
早い話ちょっと変わったツボの1つというわけです。
四神聡も奇穴の1つになります。
それでは失眠の場所と効能をご紹介します。
失眠
場所:足の裏側、かかと中央の少しへこんだところにあります。
足裏のツボになるので、イスに座った状態か、寝転がった状態でツボを押してください。
先に述べておきますが
私も一時期失眠に不眠症の方に何度かチャレンジしましたが
あまり良い効果が得られませんでした。
医師の代田文彦先生が言われている「ちょっとしたストレスの不眠」ではなく
「かなりのストレス」の患者さんに試す事が多かったから?
かもしれませんが
最近では不眠症の患者さんには百会と督脈通陽法を使う事が多くなりました。
ツボは効くか?
ではなく
効かせる
が正しいので、軽度の不眠症の方に失眠を試してみたいと思います。
失眠の効能
失眠の効能を書籍2冊からご紹介していきます。
精神系(不眠、足底痛、膝痛、腰痛など)
その他(浮腫、腎臓病、こむら返り、下肢のだるさなど)
中国では不眠症と足底痛のみになりますが
日本では灸を使い様々な症状に対応しています。
昭和のお灸の名人「深谷伊三郎」先生は
このツボの1番の効果は利尿作用と浮腫が取れる事」と述べられています。
また失眠は健康の人にすえると熱く感じるが、腎臓病の方には20回お灸をしてやっと感じる程度
浮腫や腹水に効果的
と書かれています。
深谷伊三郎先生の書籍を調べてみるとこう書かれていました。
『母娘が来院し、腎臓が悪く尿蛋白があり、下肢のむくみと腰部の重だるさがある娘さんに
失眠にお灸をしてみると熱さを感じない
20回ほどお灸をすると温かくなり、25回で熱くなった
お母さんが「かかとの裏が厚いから熱さを感じないのですか?」
と深谷伊三郎先生に問うと
深谷先生が母親の失眠にお灸をすると1回目から熱かった
と紹介されていました。』
鍼灸は悪くない所は熱く、痛く
悪い部分は熱さや痛みを感じにくいです。
他にもぎっくり腰や膝痛、うつ病にも効果があったと紹介されています。
2冊目の失眠の効能をご紹介しますね。
足のむくみに熱くなるまで灸。足の甲、大腿のむくみがとれ、小水がよく出るようになる。
風邪、寒邪からくる水の病
3冊目の失眠の効能をご紹介します。
参考書籍は針灸奇穴辞典です。
不眠症
足底痛
日本ではお灸をする事がほとんどですが
中国の書籍では鍼を刺すようです。
足底になるので、鍼は痛みは強いと思いますが
凄いですね^^;
以上になります。
足の裏にあるツボになるため
鍼は痛くて刺せないです。
お灸がメインのツボになりますが
お灸を行っていない鍼灸院も多く
臨床結果が少ないのか持っているツボの説明書ではあまり載っていませんでした。
近々鍼灸ツボ辞典を購入して説明文の充実化をさせて頂きますね♪
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