おはようございます。
大阪泉佐野市の鍼灸院
縁里庵かつもと鍼灸院です。
今日は中衝(ちゅうしょう)と言うツボをご紹介します。
中衝は指先にあり、通常の鍼を刺しにくい場所になります。
使うときは三稜鍼という特殊な鍼を使い刺絡という手技を使うツボになります。
今回は中衝のツボの場所と効能、セルフケア方法までご紹介しますね。
中衝とは
場所:中指の爪の、人差し指側の生え際から2ミリ程度下にあるツボです。
中国の中衝は中指の先端になるそうで、日本の場所と違います。
数年前に日本中国韓国でツボの適正化を目標に会議が行われ
日本でも中国式を取り入れたみたいです。
指の先端は鍼さすと痛いですよね^^;
中国では明代の時代に幼児がひきつけをおこし亡くなったと家人が呼びに来て
その先生がその子を診ると『この子は顔色がまだ白くなっていなく
手足も冷たくない。痰が詰まって気絶しているだけで本当に死んではいない』
中衝にお灸をしたら息を吹き返しハッカを煎じ液で飲ませると
すぐに黄色い痰を下しひきつけは止んだ。
と言う話があります。
この当時が先端か爪の横かは分かりませんが
急性病にも効果があるツボだとわかります。
ちなみに日本の中衝が本説で
中国の中衝が異説とのことです。
しかし、日本鍼灸も異説になってしまったみたいです。
中衝の効能
中衝の効能を数冊の書籍を見ながらご紹介させていただきます。
日本や中国で同じツボでも効能が変わります。
時代背景なども考えながら見てみると勉強になりますね。
循環系(高血圧、脳溢血、狭心痛)
精神神経(人事不省、ヒステリー、てんかん、小児のひきつけ)
その他(熱中症、手部湿疹、麦粒腫)
熱中症などは夏場に多くなりましたので
救急車を呼んでいる間に中衝をマッサージしてあげると良いと思います。
2冊目の中衝の効能のご紹介です。
参考書籍は上池先生の鍼灸実践学『経穴の探し方鍼の刺し方』です。
脳充血に刺絡
心下満
心下満(しんかまん)とは:心下部あるいは中脘における膨満感や不快感を指す東洋医学の言葉です。
3冊目の中衝の効能です。
参考書籍は『鍼灸治療基礎学』です。
指痛を治する
レイノー病
肢端知覚異常
肢端知覚異常とは:先端知覚異常症,先端錯感覚症ともいう。四肢,ことに手指末端の感覚異常で,しびれ感を特徴とし,その他蟻走感,灼熱感,冷感などがある。深夜から明け方にかけて,指先から手のひらにかけて感じることが多い。肥満した更年期女性に多い。血管運動神経の障害によるといわれているが,妊娠,更年期,運動,寒冷なども関係する。
引用元:コトバンク
10年以上前に足の親指が激痛が走ったことがありました。
痛風かな?と思い毎日大敦に刺絡を行い数日で収まりましたが
肢端知覚異常だったのかもしれませんね。
東洋医学的には悪血が溜まっていたのかもしれません。
4冊目の中衝の効能です。
参考書籍は『鍼灸経穴辞典』です。
中国の書籍です。
中風
熱中症
昏迷
急性の驚風
熱病
煩悶感
舌の強直・腫脹・疼痛
失語症
掌中の熱感
胃脘部痛
吐き下し
小児の夜泣き
脳梗塞後に手の指全てに刺絡を行うと良い
と言われています。
日本では救急車を呼ぶ事が大切ですが
救急車を呼び、待っている間に手の刺絡を行う事が大切ですね。
予後が違うと言われています。
中衝のセルフケア方法
中衝は指先のツボになる為にせんねん灸や台座灸を行うのは少し難しい場所になります。
家庭で行うなら指揉み健康法をお勧めします。
反対の手で爪を挟み
中衝だけではなく、全ての指をマッサージしてあげてください。
お身体の不調でお困りの方は
大阪泉佐野の縁里庵かつもと鍼灸院までご相談ください。
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