おはようございます。
大阪泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院です。
今日はホッカイロと火を使わないお灸の「せんねん灸太陽」と「せんねん灸世界」
との熱さの違いを調べてみたいと思います。
火を使わないお灸って
せんねん灸という名前は聞いたことがある方が多いと思います。
家庭で出来るお灸として販売されているお灸になりますが
家庭ではお灸の煙が気になる・・・
という方向けに開発販売されたのが火を使わないお灸「せんねん灸太陽」と「せんねん灸世界」です。
火を使わないお灸とホッカイロの違いは皮膚面に当たるモグサです。
モグサがあるから何が違うのかというと
モグサの原材料はヨモギになり、ヨモギは温める性質があります。
実際にモグサを手に持ってサーモグラフィーカメラで計測してみました。
モグサを手のひらに置き1分後に取り外すと
30.5℃から34.3℃に温度上昇をしています。
ホッカイロの温める効果+ヨモギの温める薬能でダブルで温めてくれます。
少し前にメジャーリーガーのダルビッシュ有選手がせんねん灸太陽を使用していると話題になり
Amazonでは売り切れになったこともあります。
有名メジャーリーガーにも愛用されているせんねん灸太陽とホッカイロの違いはあるのか?
今回の記事でもご紹介させていただきます。
初めて知る方も多いと思いますのでせんねん灸太陽と世界の使い方もご紹介しますね。
今回記事中に登場する計測機はチュウオーさんのモクサスを使用しています。
せんねん灸太陽
せんねん灸太陽の使い方と、温度をご紹介します。
せんねん灸世界と同じく裏にはヨモギシートが入っています。
蓋を外します。
蓋を外す時に気を付けるのは、引っ張る力が強すぎると
本体も一緒にめくれてしまい発熱材がこぼれてしまいます。
破けた場合は使わず、灰皿などに入れ温度が下がってから捨ててください。
失敗例はこちら
裏のシートは簡単に取れるので失敗のリスクはないと思います。
貼り方にも気を付けた方が良いのは
接着面は外側にしかなく真ん中には肌にくっつかないようになっているので
上記の貼り方だと簡単に外れてしまいます。
火を使わないお灸全般的に言えますが指先など接地面の少ない場所には不向きです。
赤い丸の部分が接着面で
モグサがある真ん中はくっつきません。
思っているより外れやすいのが欠点です。
使う場所は外側が浮かない方が外れるリスクは少なくなります。
粘着面が少ないので、再度貼りなおすと更に取れやすくなります。
1度貼った場所は変えない方が良いです。
1個100円近くしますので、失敗がないようにご使用ください。
実際にせんねん灸太陽の温度計測をしてみました。
計測開始は25℃から最高温度が43℃前後で落ち着くのが分かると思います。
緩やかに温度上昇がするのが特徴です。
せんねん灸太陽を皮膚につけ
サーモグラフィーカメラで撮影し熱感が感じてから15分後の皮膚温を計測してみました。
せんねん灸太陽を皮膚に貼り
15分後の皮膚温の上昇を確認してみました。
使用前33.1℃から15分後38.2℃と温度上昇をしたことが確認できました。
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せんねん灸世界Mサイズ
せんねん灸太陽と同じく裏にはモグサシートが入っています。
裏の紙を剥がします。太陽と違い剥がすだけなので失敗のリスクは少ないです。
黒い部分が非接着面になります。
赤い部分の内側が接着面になります。
せんねん灸世界Lよりは小さいので、手足にも使う事が出来ます。
あとは気になる部分に貼り付けるだけで数分後には温かくなってきます。
次はせんねん灸世界Mサイズを計測してみようと思います。
せんねん灸世界はせんねん灸太陽より大きめのサイズになります。
温熱時間は約4時間平均温度は40℃~50℃
ホッカイロよりも温度は低いのが特徴です。
しかし、機械での測定ではヨモギの温める薬能は計測できないので
温める効果だけで計測してみました。
温度が少しずつ上昇しているのが分かります。
追加で12分計測してみましたが
45℃前後で温度上昇は止まりました。
計測時間は32分です。
サーモグラフィーカメラでも撮影をしてみました。
せんねん灸世界Mを皮膚に貼り
15分後の皮膚温の上昇を確認してみました。
使用前33.8℃から15分後は36.5℃と上昇したのが分かります。
サーモグラフィーカメラの温度は中心点とは少しズレているので
温度は低いかもしれません。
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せんねん灸世界Lサイズ
裏の紙を剥がします。せんねん灸太陽と違い剥がすだけなので失敗のリスクは少ないです。
せんねん灸世界Mよりは大きいだけでデザインの違いはありません。
黒い部分が非接着面になります。
赤い部分の内側が接着面になります。
太陽よりは接着面が多く外れにくい反面
腰やお腹以外の細い部分は外れやすいかもしれません。
あとは気になる部分に貼り付けるだけで数分後には温かくなってきます。
腰に貼り座椅子などに背もたれで押されてしまうと
圧迫され低温火傷のリスクはあります。
私は経験しました。
熱い場合は我慢せず外しましょう。
温熱時間は約4時間平均温度は40℃~50℃
Mサイズと全く同じで書かれていましたが
MサイズとLサイズの違いは大きさなので
温度などは変わらないかもしれませんが計測してみました。
計測時間が長くなったので、三分割にしています。
合計時間36分計測しました。
最高温度は49℃と世界Mの45℃よりも温度が高い可能性があります。
空気中の酸素で発熱するので、面積が大きいため熱いのかもしれませんね。
サーモグラフィーカメラで撮影してみました。
せんねん灸世界Lを皮膚に貼り
15分後の皮膚温の上昇を確認してみました。
使用前31.4℃から15分後は36.6℃まで上昇していました。
ホッカイロ
まずホッカイロの温度を計測してみました。
ホッカイロも種類が豊富なので、今回は
小林製薬のマグマ
じんわり温かいおなか用カイロ(未検証)
オンパックスミニ(未検証)
せんねん灸太陽や世界と同じ貼るタイプのカイロで試してみました。
違うタイプのカイロも実験次第追加していきます。
マグマ
名前的にも温かそうなマグマから試してみました。
原材料名(鉄紛、水、活性炭、吸水性樹脂、バーミキュライト)
最高温度65℃、平均温度54℃、持続時間8時間
と書かれていましたが本当にそうなのか?
も含めて調べてみたいと思います。
今回は8時間計測するわけにもいかないので、温度の上昇から30分までを計測してみようと思いましたが
大幅に計測時間は増えました。
実験なので皮膚に直接貼って計測していますが、本来の使い方は衣類に貼るタイプです。
低温火傷のリスクがありますので、皮膚に直接は貼らないようにしてください。
ホッカイロマグマの温度上昇がせんねん灸や太陽よりも時間がかかり
計測は64分させて頂きました。
最高温度が48℃まで計測出来ました。
サーモグラフィーカメラで熱感を感じてから15分後に皮膚温の変化を確認してみました。
ホッカイロマグマを皮膚に貼り
15分後の皮膚温の上昇を確認してみました。
皮膚温は使用前33℃から15分後38.5℃と上昇していました。
5.5℃の皮膚温の上昇ですね。
じんわり温かいおなか用カイロ
メーカー発表最高温度54℃、平均温度47℃持続時間14時間
原材料名(鉄粉、水、活性炭、吸収性樹脂、バーミキュライト)
おなか用カイロ比較的熱すぎないカイロになっていました。
計測したカイロのうち唯一47℃と低い温度になります。
実験なので皮膚に直接貼って計測していますが、本来の使い方は衣類に貼るタイプです。
低温火傷のリスクがありますので、皮膚に直接は貼らないようにしてください。
40分計測をしてみると40℃と温度はカイロの中では1番温度が低かったです。
体感も同じだったので、サーモグラフィーカメラで撮影してみるとどうなるのか?
確認してみました。
32.4℃から15分後35.3℃上昇していました。
2.9℃の上昇ですね。
実際に体感してみるとマグマやミニに比べると熱感が弱いのがよくわかります。
寒い場所で使うというより、お腹を温める目的で使うのかな?
と勝手に想像してしまいましたが
おなかを温める目的なら良いカイロだと思います。
オンパックスミニ
最高温度63℃、平均温度51℃、持続時間10時間
原材料(鉄粉、水、活性炭、バーミキュライト、塩類、木粉、吸水性樹脂)
マグマより熱さを感じなかったですが、マグマの場合は名前で低温火傷をしたらどうしよう。
と貼るカイロを皮膚に貼る1回目もあり熱感は感じやすかったかもしれません。
ミニは貼ってから取り外すまで熱い感じが強く
15分貼ると火傷するんじゃないかとビクビクしながら使用していました。
実験なので皮膚に直接貼って計測していますが、本来の使い方は衣類に貼るタイプです。
低温火傷のリスクがありますので、皮膚に直接は貼らないようにしてください。
40分温度を計測してみると45℃辺りで温度上昇が少なくなったので、計測を終えました。
マグマは48℃と3度ほど温度差がありますが公式では最高温度は2℃の違いがあるのと
計測時間がマグマの方が長いのもあり温度が高くなったのかもしれません。
このまま数十分置いておくともっと上がるかもしれませんが目に見えて変化が分かる範囲で
計測は終えています。
実際にサーモグラフィーカメラで撮影してみると
思いのほか皮膚温が上がっていないので驚きました。
33.6℃から36.3℃になり2.7℃上昇しています。
マグマよりも2℃以上、温度が低くなりましたが
温める面積の違いもあるのかもしれません。
まとめ
ホッカイロ3種類
せんねん灸世界Mサイズ、Lサイズ
せんねん灸太陽
の温度上昇と最高温度を計測してみました。
最高温度(計測) | 皮膚温 | 15分後の皮膚温 | 温度変化幅 | |
せんねん灸太陽 | 43℃ | 33.1℃ | 38.2℃ | 5.1℃上昇 |
せんねん灸世界M | 45℃ | 33.8℃ | 36.5℃ | 2.7℃上昇 |
せんねん灸世界L | 49℃ | 31.4℃ | 36.6℃ | 5.2℃上昇 |
マグマ | 48℃ | 33℃ | 38.5℃ | 5.5℃上昇 |
じんわり温かいおなか用カイロ | 40℃ | 32.4℃ | 35.3℃ | 2.9℃上昇 |
オンパックスミニ | 45℃ | 33.6℃ | 36.3℃ | 2.7℃上昇 |
皮膚に直接貼るせんねん灸シリーズと
服の上に貼るホッカイロでは使用方法が違うために
計測結果は確実なものではありませんが
直接皮膚に貼った場合はホッカイロマグマが温度上昇値は高かったです。
ホッカイロを服の上から貼り計測した場合は温度上昇率は下がるとは思います。
皮膚温の上昇
5度以上
せんねん灸2種類、カイロ1種類
皮膚温が2度以上
せんねん灸1種類、カイロ2種類
今回の実験ではこのような結果になりました。
ホッカイロが思いのほか計測に時間がかかりましたが
カイロとせんねん灸3種類ずつの計測をさせて頂きました。
ヨモギがあるので、温度上昇がホッカイロよりするのか?
というとモグサシートで使用しているモグサが少ないため
そこまで差はないかもしれませんが、気持ち上がりやすいのかもしれませんね。
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