おはようございます。
大阪泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院です。
今日は冷やす？温める？最新の医学は？
をご紹介します。
よく患者さんからぎっくり腰などがあった時は冷やした方がいいですか？
と聞かれます。
昔はとりあえず冷せ
という事が常識でしたが今は変わってきています。
しかし、ネット上を見ても昔の情報が多く散見し
現在医学の考えの情報は少ないので、今回ご紹介させていただきます。
ケガをしたときはRICE処置
外傷を受けたときなどの緊急処置は、患部の出血や腫脹、疼痛を防ぐことを目的に患肢や患部を安静(Rest)にし、氷で冷却（Icing）し、弾性包帯やテーピングで圧迫(Compression)し、患肢を挙上すること(Elevation)が基本です。RICEはこれらの頭文字をとったものであり、スポーツを始め、外傷の緊急処置の基本です。RICE処置は、捻挫や肉離れなどの四肢の「ケガ」に行います。
引用元:日本整形外科学会
有名なのはRICE処置だと思います。
学校などでも教えられてきました。
RICEは1978年に提唱、応急処置の本を見るとまだまだ主流ですが
2014年まではアイシングは含まれています。
しかし、2019年ごろからPEACE＆LOVEという処置が提唱されるようになりました。
PEACE＆LOVEとは何なのか？
ご紹介しますね。
PEACE＆LOVE
PEACE＆LOVEをご紹介しますね。
P…Protection 患部を保護する 外傷後数日間は患部の痛みを伴う活動を避けることで保護します。
E…Elevation 患部を心臓より高い位置に挙げる
A…Avoid Anti-inflammatories 抗炎症薬を避ける 抗炎症薬（痛み止め）を使用すると痛みは和らいで楽になりますが、炎症を抑えることで患部の回復を遅らせます。炎症は悪いものではなく、身体を治すための反応になります。
早く治すためには抗炎症剤を使用しない事が必要になります。
C…Compression 患部を圧迫する
E…Education 教育する 患者の状態に適した対処法を教え、患者が受動的な施術を受けることで医療従事者に頼りきりになることや、不必要な画像診断、過剰な薬物療法を避けることも重要となります。
日本は不必要な画像診断や薬物療法に頼る事が多く、とりあえず冷しておけば良いという考えが残っているため
回復が遅れる＆後遺症が残る可能性もあります。
【LOVE】ではPEACE処置の数日後からの回復に関する処置の手順を表しています。
L…Load 徐々に負荷を上げる 痛みを避けながら徐々に日常生活に戻れるよう負荷を上げていきます。この際に無理は禁物です。無理をすれば早く治るという考えの方も多いですが無理はしない方が早く回復します。
O…Optimism 楽観思考 「病は気から」といいますが、前向きな気持ちで治療に取り組むことはケガからの回復を早めます。楽観的な考え方を持つことは非常に重要です。経験上マイナス思考の方は回復が遅れる傾向にあります。
V…Vascularization 血流を促進する 患部への血流を促進することで回復を促進することができます。もちろん痛みは避ける必要がありますが、1日に20分程度の有酸素運動や鍼灸を行う事がお勧めします。
E…Exercise 運動する ケガから回復するため積極的に運動することも大切です。ストレッチや筋力強化、バランス運動などを通して患部の運動能力や神経系を回復させていきます。
なぜ冷さない？
冷やすと血流を阻害して筋再生と炎症、組織修復を司るホルモンの分泌を妨げて治癒を遅らせる。関節などに過度な腫れがある時だけ冷やします。
どう判断したら良いか分からない
と言われるので、指標としては”お風呂に入って楽になるか痛むか”だと考えています。
捻挫してすぐに温めると痛みが強いですが、冷やすと痛みが軽減します。
お風呂に入って痛みが軽減する場合は、冷やす必要がなく、温めてあげて
回復を早めてあげる事が重要です。
まとめ
日本語ネット上ではRICEがまだまだ氾濫していて、PEACE&LOVEは少数派になります。
今年のアイシング効果についての神戸大学の研究で少しは注目されたが一般にはまだ”とりあえずアイシングが多いと感じています。
東洋医学的には冷やしていいのは頭のてっぺんだけ
と言われています。
現在は昔よりも高温化しているので、クーラーなどは必要不可欠にはなっていますが
食べ物や外部からの冷やす事はケガや熱中症などをしたとき以外は控えた方が健康的だと考えています。
肩こりや腰痛なども冷やすより温める方が回復が早いです。
お身体の不調でお困りの方は泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院までご相談ください。
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