胃の六つ灸で有名なツボ「脾兪」

脾兪/泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院

おはようございます。
大阪泉佐野市縁里庵かつもと鍼灸院です。
今日は脾兪(ひゆ)をご紹介します。
脾兪は先日ご紹介した膈兪と同じ
胃の六つ灸と呼ばれるツボの1つで、
消化器系に効果的なツボと言われています。
今日は脾兪の場所と効能をご紹介していきますね。

目次

脾兪

脾兪/泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院

場所:第11胸椎(T11)棘突起下縁と同じ高さ、後正中線外方1.5寸(約4.5㎝)
赤い丸の肝兪から背骨2個分(指3本分くらい)下です。
東京都文京区にある安閑寺は家伝灸で有名でした。
その家伝灸で使われていたのが脾兪のツボでした。
昭和48年ごろまで行われていて、住職が亡くなられた後に
鍼灸師の免許を持っている人がいなくなり
廃止したそうです。
背中の肝兪を男児は左、女児は右
脾兪を男児は右、女児は左
各5回お灸をしていた
「小児斜差の灸」と呼ばれていました。
深谷伊三郎先生の家伝灸物語で書かれています。

家伝灸物語/泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院

脾兪の効能

泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院

脾兪の効能を4冊の書籍からご紹介しますね。
胃の六つ灸と言われるだけあり
消化器系に効果的と記述されていることが多いです。

消化器系(胃炎、胃潰瘍、胃痙攣、神経性嘔吐、下痢、腸炎、黄疸)
その他(貧血、出血性疾患、糖尿病)

2冊目の参考書籍はこちらです。
上池先生の実践鍼灸学「経穴の使い方鍼の刺し方」

胃の弱い人や内下垂の人はここに灸をすえていると治る。胃腧とセットで考える
水腫病:むくみは東洋医学的に土の属性が弱って水が暴れている状態
黄疸:脾の病である。
慢性下痢:灸が良い。下痢は腸と胃からくるものがある。
脾の腰痛に置鍼。肉を締める効果がある
胃腧・脾兪の痛みは先に足三里にお灸をする

3冊目の脾兪の効能をご紹介します。
参考書籍は代田文誌著の鍼灸治療基礎学です。

胃痛
胃炎
胃痙攣
胃アトニー
胃下垂症
消化不良
食欲不振症
健忘症
蓄膿症
黄疸
膵炎
糖尿病
十二指潰ようの時は右側に
胃潰瘍の時は左側に圧痛が出る事が多い

最後4冊目の脾兪の効能をご紹介します。
参考書籍は鍼灸経穴辞典
訳者浅川要先生他

腹部膨満感
黄疸
嘔吐
下痢
消化不良
浮腫
背部痛

4冊の書籍をご紹介しましたが
有名なツボだけあり効能も多くありますね。
書籍により効果効能が変わるのも
普段の臨床でどのような患者さんが来院されるのか?
で変わります。
縁里庵かつもと鍼灸院には黄疸の患者さんはなかなか来られません。
しかし、脾兪や肝兪はほとんどの患者さんで使います。
有名なツボの方が使う率も上がるので、効能も多くなります。
また東洋医学では胃腸から様々な病が出てくるという考えがあり
脾兪や足三里など胃に関係するツボをセルフケアで行う事が大切です。

脾兪のセルフケア方法

脾兪は膈兪と同じで、背中にあるツボでご自身でセルフケアを行うのは
難しいツボです。
せんねん灸は難しいので、テニスボールで脾兪を刺激するのをお勧めします。

テニスボール/泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院

家族の手助けがある場合はお灸の方が効果的です。
脾兪と一緒に膈兪肝兪も刺激してあげてください。
胃の病に効果的です。

背中は鍼灸師でも自分で行うのは難しい部位になります。
私自身も背中は他の先生に任せる事が多いです。
セルフケアで効果が出にくいときは
大阪泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院までご相談ください。

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