おはようございます。
大阪泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院です。
今日は陽陵泉（ようりょうせん）というツボをご紹介します。
陽陵泉は大切なツボで必ず使うツボの1つになります。
今回も陽陵泉の場所と効能、セルフケアまでご紹介しますね。
陽陵泉
場所:足の外側、膝の真横を少し下がったところに、ポコッと飛び出した、”腓骨小頭”という骨が出ている部分があります。
この腓骨小頭の前のすぐ下にあるのが陽陵泉のツボです。
陽陵泉は胃酸を増やすツボで、胃酸を抑えるツボになります。
増やして抑えるとは変な感じはしますが
調整するツボと言った方が正しいのかもしれません。
東洋医学は出過ぎると抑え、出なさすぎると出す
調整することも特徴としてあります。
陽陵泉は調整するツボとしても使えます。
以前紹介した足三里は胃酸を出すツボになり
空腹時や胃酸過多の患者さんには使えませんが
陽陵泉は使えます。
縁里庵かつもと鍼灸院では足三里より陽陵泉の方がよく使います。
陽陵泉の効能
陽陵泉の効能をご紹介します。
運動器系（膝関節腫痛、下肢麻痺、腰痛、坐骨神経痛、脚気、肩痛）
消化器系（肝臓胆のう疾患、嘔吐）
その他（胸脇部痛、小児のひきつけ）
高齢化社会になり変形性膝関節症などで膝が痛い、水が溜まる
という患者さんが増えています。
お灸が1番良いです。
お灸には鎮痛の他に炎症を抑える働きがあります。
代田文彦先生は「膝の痛みには陽陵泉1つでも毎日続けるとかなり効果がある」
と言われています。
毎日というのが大切で
1回行って効果がないから止める
気が付いた時にたまにやる
ではダメなんですね。
昔から医療は意療と言い
意識をしないと良くなりません。
病院に行って風邪薬を貰い
薬をビールで飲んでは効果がない
と一緒です。
歯磨きと一緒でせんねん灸を毎日行う事が大切です。
2冊目の陽陵泉の効能です。
参考書籍は上池先生の実践鍼灸学「経穴の使い方鍼の刺し方」です。
坐骨神経痛がらみの腰痛
坐骨神経痛がらみの足痛
階段を昇れない膝痛
脳卒中の後遺症
身体の側面に故障がある時に使う
帯状疱疹の痛み止め
三叉神経痛
顔面神経麻痺
陽陵泉・曲池も止血で使う事がある。
のぼせには陽陵泉、曲池、足三里、手三里
のぼせは熱が上に行きのぼせてしまうので
手や足の大き目のツボに刺激をする事で
熱を下げる目的で昔から行われていました。
3冊目の参考書籍は「鍼灸治療基礎学」です
筋病に効く
坐骨神経痛
腓骨神経痛または麻痺
小児麻痺
腰痛
脚気
中風（脳卒中）
半身不随
側脇部の疼痛
顔面麻痺
内臓出血（胃出血、腸出血）に対しては止血の特効穴
胃酸過多症
帯下
陽陵泉にお灸を続けると眉毛が薄い人が濃くなる
使ったことがありませんが陽陵泉は内臓の出血にも使えるみたいですね。
現在の鍼灸院では使わない疾患も昭和以前の鍼灸院では使う事もありました。
効能は時代ごとに変わります。
昭和の初期にはスマホ老眼という病もないですよね。
最後の参考書籍は「鍼灸経穴辞典」です。
片麻痺
下肢運動麻痺
下肢のしびれ
膝部の腫脹
胸脇部痛
口の苦み
嘔吐
最後の鍼灸経穴辞典は中国書の訳書になります。
中国では片麻痺や癌の施術に鍼灸や漢方を使っていて
大学病院で行ったりしています。
重症の患者さんが多く
そのツボの効能が日本に入ってきています。
片麻痺などの場合は陽陵泉を優しく刺激するより
中国的な強めの鍼刺激の方が効果的です。
陽陵泉のセルフケア方法
陽陵泉は腰痛にも効果があるので
家庭で行うには腰痛のセルフケアとして行う事が良いと思います。
陽陵泉ならせんねん灸のような台座灸やせんねん灸太陽など
貼るタイプのお灸やマッサージで気持ちの良い程度に押さえる
などセルフケアも良いと思います。
手足のツボは着物など昔の服は簡単に脱げないものが多く
手足で改善できるように発見された
という経緯があります。
症状を取り切る。
体質改善できる
まではいきませんが
セルフケアには最適なのは手足のツボだったりします。
体質改善をして健康を取り戻したい方は
大阪泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院までご相談ください。
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