おはようございます。
大阪泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院です。
今日は鳩尾(きゅうび)と言うツボをご紹介します。
縁里庵かつもと鍼灸院では使わないツボになりますが
他の先生が使っていたのか?
書籍から推測していきます。
それでは鳩尾の効能の場所、セルフケアまでご紹介します。
鳩尾
場所:肋骨の下、胸の中央部のくぼんだ場所になります。
鳩尾はスマホやパソコンで「みずおち」と書くと「鳩尾」と出ると思います。
これは中国伝統医学に由来しています。
みずおちの上端に小さな骨が突き出ています。
これを現在では胸骨剣状突起と呼んでいますが
古代中国では形が鳩の尾に似ている所から
鳩尾と呼び、その直下にあるツボも同じ名前が付けられました。
この漢字がいつしか日本語のみずおちにあてられ、現在に至っているみたいです。
鳩尾の効能
鳩尾の効能をご紹介していきます。
鳩尾は臨床ではあまり使われないのか。
参考となる書籍があまりありませんでした。
3冊の書籍からご紹介していきますね。
呼吸器系(気管支喘息、肺気腫、咽喉炎)
消化器系(胃炎、胃痙攣)
精神神経系(てんかん、ヒステリー)
その他(しゃっくり、胸痛)
2冊目の鳩尾の効能です。
参考書籍は上池先生の実践鍼灸学「経穴の探し方鍼の刺し方」です。
毒物を飲んだときに吐かせるツボ
深刺厳禁のツボ
3冊目の鳩尾の効能です。
参考書籍は「鍼灸経穴辞典」です。
中国の書籍になります。
心胸痛
反胃
癲狂
癇症
反胃とは「胃にもたれる,吐き気がする,むかつく」
癲狂とは「気がくるうこと。ものぐるい。狂気。てんごう」
癲症とは「些細なことですぐ怒る性質。 異常に綺麗好きな性質。 潔癖症。」
配穴もご紹介します。
寛胸とは「胸のつかえをすっきりさせること」
化痰とは「痰を除くこと」
鳩尾はあまり使わないツボになります。
代田文誌先生も「私はこのツボは使わない」
と鍼灸治療基礎学に書かれています。
私も使わないツボにはなりますが
鍼灸禁止のツボとする書物もあるから
かもしれません。
三世紀の「鍼灸甲乙経」には鍼灸すべからず」
と書かれています。
しかし、てんかんに効果があるなど効能も書かれています。
近年でもてんかん54例に鳩尾と数穴を使い効果があったと報告があります。
何故鍼灸禁止のツボと書かれていたのか?
と考えると
上池先生の書籍で
深刺禁止のツボ
という事が原因かもしれません。
ここからは私の推測ですが
古代は現在のように解剖学などを習う機会がなく
刺す深さが分かっていない
という事が大きな原因だと考えます。
実際に中国は1度鍼灸や漢方を捨てています。
その後農民が鍼灸を行うようになり
身体の構造を理解していない農民が
今では考えられない事故を沢山起こしています。
事故マニュアルとして書籍化されていますが
考えられない事故ばかりです。
しかし、古代中国でも肺がどの場所にあるか分からない人が
鍼灸を行い事故を起こすために
鳩尾は鍼灸を禁止している
のではないか?
と推測しています。
実際に農村向けに効果が出やすい
ツボの使い方や刺し方の書籍は出ていたりします。
こちらの書籍は軍の病院が鍼灸の書籍を作った世界で初めての書籍です。
鍼灸マッサージの素人の農民でも事故を起こさないように
最低限のツボと刺し方などを書き記した書籍になります。
素人には危険なのか鳩尾は省かれています。
鳩尾のセルフケア方法
鳩尾のセルフケアは棒灸は5分から10分
しかし、家庭で棒灸は煙が多く使いづらいと思います。
家庭で行うならせんねん灸や台座灸が良いです。
せんねん灸太陽ならつけながら日常生活を過ごせますのでお勧めです。
ご自身で行われる場合は火傷に気を付けてください。
マッサージの場合は、下向きに力を入れて30秒間動かさずそのままにします。
これ等を行うとしゃっくりや咳におススメできる刺激になります。
家庭で行うならしゃっくりや咳を狙って鳩尾を刺激してあげると良いかもしれませんね。
それでも効果が出ないときは
大阪泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院までご相談ください。
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