おはようございます。
大阪泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院です。
今日は湧泉と呼ばれる足の裏にあるツボです。
意外かもしれませんが鍼灸学校で習う足裏のツボは湧泉ただ1つです。
足裏マッサージのツボ図を見たことはある人は多いでしょうが
鍼灸学校では習いません。
その辺りも含めて今日は書かせていただきますね。
湧泉
場所:足裏の中央、第2と第3の指の骨の間にある湧泉は、
気力や体力を高める効果があるため 「万能のツボ」とも呼ばれています。
万能のツボは合谷や足三里など有名なツボが多く
この湧泉も有名なツボの1つになります。
足を使い過ぎた場合の筋肉疲労の回復に効果があります。
湧泉は紀元前から使われていたツボになります。
前漢(紀元前202-紀元後6)済北王の乳母は足が熱く喘息状態になったが、名医が足裏の中心部
を刺した所たちどころに良くなった
この施術例は「史記」で3か所刺しと書かれているので、湧泉のみではないと思いますが
古くから湧泉が使われてきた記録になりますね。
湧泉の効能
ここからは湧泉の効能を3冊の鍼灸書籍から抜粋していきます。
内分泌系(勃起障害、女性不妊症など)
精神系(記憶障害、精神障害、ヒステリー、頭痛など)
循環器系(下肢の冷えなど)
消化器系(食欲不振、便秘など)
呼吸器系(せきなど)
泌尿器系(排尿障害など)
その他(腰痛、下肢痛、肩背痛、胸痛、下肢痛、咽痛、めまい、鼻血、熱中症など)
他にものぼせ、高血圧、脳卒中後遺症、浮腫、腹水の腎疾患、不眠症などにも効果的と書かれています。
湧泉の効能を見ると様々な効果がある事が分かると思います。
最近の研究では認知症の機能回復や、不眠、頚椎性のめまい、足底痛などにも効果的と言われています。
2冊目の湧泉の効能をご紹介しますね。
腎臓疾患(急性、慢性どちらの浮腫でも灸は良い)
お灸をする場合は大きくするのではなく小さいお灸がよい
普段は使わないツボではあるが、症状によっては非常に効果的なツボになる
足の裏になるので鍼を刺すと痛みが強く
お灸の方が良いと書かれています。
3冊目の効能をご紹介しますね。
鍼はあまり使わない主にお灸。正確に使わないと効かないツボ
足底はみな腎に効果的
心悸亢進
めまい
きつけのツボ(小児)
急性の吐き下し
のぼせの結膜炎
高血圧に灸
後頭部の頭痛
強烈なのぼせ
足の冷え
お灸は温める作用があるので
上に溜まった熱を下に下げる効果
があるのだと考えられます。
効能については以上になります。
足裏のツボは湧泉のみ?
冒頭に足つぼの図には沢山ツボのようなものがありますが
鍼灸学校で習うツボは湧泉のみ
と書きましたが足の図は本当なのでしょうか?
足の図を考えたのは誰?
Wikipediaから抜粋しました。
リフレクソロジーは、アメリカが発祥である。アメリカ人医師であるウィリアム・フィッツジェラルド (William H. Fitzgerald) (1872年 – 1942年)が手術中の患者がベッドの梁などに手足を押し付ける行為を観察し、これを医学的に研究したところ、痛みを和らげる効果があることがわかり、「ゾーン・セラピー」という本を発表した。アメリカの理学療法士、ユーニス・イングハム (Eunice D. Ingham) (1899年 – 1974年)は、フィッツジェラルドのゾーン・セラピーを発展させ、足の特定の部位(内臓反射区)が身体の各部位に対応していることを突き止め、「フットチャート」(足の地図)を作ったが、医学的に認められているものではない。フットチャートは「足裏反射区図」と呼ばれることもあり、面としてとらえているところに特徴がある。 〔注〕フットチャートは、「足裏ツボ図」と表現されることもあるが、リフレクソロジーで刺激する反射区は、指圧点であるつぼ(経絡経穴)とはまったく関連性が無く「足裏ツボ図」という表現は正しくない(リフレクソロジーが”面”でとらえるのに比べ”つぼ”はバラバラの”点”でとらえていることをはじめとして、様々な相違点がある)。いわゆるマッサージ・あん摩・指圧とリフレクソロジーは似てはいるが、マッサージはフランス生まれであり、あん摩と指圧は中国の経絡経穴思想などの影響をうけて日本で誕生した手技であり、リフレクソロジーとは、起源や歴史、理論もまったく異なるものである。
Wikipediaを見ると足ツボ図は100年ほど前に出来たまだ新しい考え方
という事になります。
当然鍼灸とはまた違う考え方なので、鍼灸学校では習わない
というのもわかります。
湧泉は十四経と言われれる流れになります。
分かりやすく伝えると
線路と駅です。
泉佐野駅と東佐野
南海線とJR
直接は繋がっていないですが
関西空港駅や新今宮駅で乗り換えが出来る
繋がっているという考えで全てのツボが繋がっています。
東洋医学には奇穴(きけつ)というものがありますが
奇穴(きけつ)とは、十四経にも属さず単独で存在するもので独特の効果を持っている。
経外奇穴ともいわれる。阿是穴(天応穴、不定穴とも)という名前で、
孫思邈の『備急千金要方』に記載されている奇穴には失眠や四神聡などもあります。
この足つぼも全てが正しいのか?というのも懐疑的で
当たっている部分もあれば間違っている部分もある
という考えは必要です。
これは鍼灸など東洋医学でも同じで
盲目的に全て正しいと考えると視野が狭くなり
本当に正しいのか?
自分の臨床をもって調べていく
ことが大切になりますね^^
湧泉の場所、効能、足裏マップなど書かせて頂きましたが
湧泉は鍼をするには痛みが強くお勧めできません。
行うならお灸が良いですね。
縁里庵かつもと鍼灸院では少し前に足裏に附子灸(ぶしきゅう)を置き
冷え性改善のモニターを募集したこともあります。
ツボの効能+附子の効果(温める)が良いのですね♪
ご家庭ではマッサージでも良いと思います。
湧泉を刺激して健康的な生活にしてみませんか♪
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