おはようございます。
大阪泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院です。
今日は隠白(いんぱく)というツボをご紹介します。
隠白は指先にあるツボですが東洋医学では指先にもツボがあり
効能が高い場所になります。
今日は隠白の場所と効能、セルフケアまでご紹介していきますね。
隠白
場所:足の親指の爪の根元にあります。
中国の古書で百会との併用にはなりますが
「憑き物を取る」という話が残っています。
ご紹介しますね。
『夫が病気になり、妻はたいそう心配した。ほどなく夫の病は治癒したものの、妻はその心労から
精神を病んでしまい、食事もとらず白昼裸で走り回り高い丘に登ったり、または夜は夜で眠らない
というどうしようもない状態であった。そこで診察を受け百会と隠白に合計21回鍼をし終えると
妻は額を床につけ「私は今祟る事をいたしません。ご長寿をお祈り致します。私は去ります」
と言い妻は覚醒したそうです。
これは、憑依していた鬼(悪霊)が妻の口を借りて話したという描写したものみたいです。
本当かな?
と思いますが逸話として残っているツボです。
隠白の効能
隠白の効能をご紹介します。
今回も日本の書籍から中国の書籍までご紹介しますね。
ツボは掛け合わせると様々な効果があります。
お互いにつぶし合うこともありますので、選び方が難しいです。
今回は効能と配穴までご紹介しますね。
それでは1冊目の効能のご紹介です。
婦人科系(月経過多、機能性子宮出血)
耳鼻咽喉系(鼻血)
精神系(夜泣き、ヒステリー、不眠症)
消化器系(消化管出血、急性腸炎)
その他(足指痛、胸痛、血尿)
2冊目のご紹介です。
参考書籍は上池先生の実践鍼灸学「経穴の取り方鍼の刺し方」です。
上腹部の激しい痛みに鍼
陰性の腹痛(胃痙攣)に鍼、または刺絡
女性の下腹部痛
胆石には効かない(区別は難しい)
心窩部で胸骨のつながりの圧痛
脚の冷え
刺絡の場合は、わずか一滴しぼりだす。
3冊目の書籍は「ツボの全て」です。
中国の書籍です。
腹痛
腹が張る
多夢
月経過多
最後4冊目の参考書籍は「鍼灸経穴辞典」です。
中国の書籍です。
月経過多
不正子宮出血
癲狂(狂気、ものぐるい)
多夢
驚風(脳膜炎)
鍼灸経穴辞典から配穴もご紹介します。
隠白と併用して使います。
月経過剰、月経不順(三陰交、血海、関元、天枢)
腹部膨満(脾兪、胃腧、足三里、天枢)
隠白のセルフケア
隠白は指先にあるためせんねん灸など台座灸は使いづらい場所になります。
指は細いためせんねん灸太陽なども使えません。
おススメのセルフケアは指揉みマッサージです。
爪と爪を指で挟み
全ての指でマッサージをしてあげます。
指揉みマッサージで健康になる
と昔流行りましたが覚えている人はいるかもしれませんね。
実際に指揉みマッサージのやり方をご紹介します。
揉む反対の手で爪と爪を揉みます。
3~4回指を揉み、親指から小指まで
3往復行います。
実際に指揉みを行い
指の温度変化を確認してみると
32.3度から32.9度
多少ですが上がっています。
5往復行っても33.0度なので
3往復でも良いかもしれません。
しかし、そこまで温熱効果は認められないので
冷え性の改善には指揉みマッサージでは向かないかもしれません。
刺絡という手技を行ってみると
サーモグラフィーカメラの照準が爪に当たり
温度は低くなっていますが
2.1度温度が上がっています。
指揉みマッサージよりも
刺絡という手技の方が効果は高い
と思います。
ご自宅でのセルフケアで効果が出にくいときは
大阪泉佐野市の縁里庵かつもと鍼灸院までご相談ください。
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